大阪でもイベントに出演するなど注目を集める Too Leap Bunny
2023年に東京都内で結成されたToo Leap Bunny。Taiga(Vo./Gt.)、てつ(Gt.)、mahi(Ba.)、陸(Dr.)からなる4ピースバンドだ。
バンドのX(旧・Twitter)の初ポストは2023年6月。その後はスタジオでの練習の様子を何本かポストしているが、この時点で既にポストされた動画の中でオリジナル曲を披露している。2023年7月30日に初音源となる「春が泣いて」を「Eggs」でデジタルリリース。本曲はリリースと同時に「Eggs」のデイリーランキングで初登場16位にランクイン。各メンバーは自身のXにて「正直驚き隠せない」「めちゃくちゃ嬉しい。好きなバンド達と並んでるのうれしい」(原文ママ/一部抜粋)と喜びのコメントをポストしている。8月1日付の同チャートでは11位に順位を上げ、ルーキーながら歌の良さでその存在感を印象付けた。同年9月に「ヴィラン」、同年10月に「秋の夜長」を立て続けに発表している。バンド活動を本格化するにあたりXを開始したと思われるが、その前からコツコツとオリジナル曲を作っていたのが伺える。
ハイペースなリリースと並行して都内を中心にライブ活動を展開。同年9月には大阪MUSEでのイベントへの出演を果たすなど、都内のみならず、早い段階から全国を視野に入れて活動をしているのがわかる。
Too Leap Bunnyの魅力と可能性が凝縮された「スーツアクター」
現在「Eggs」上で聴くことができる楽曲は5曲。全曲、作詞・籔内 陸、作曲・籔内 陸/ Too Leap Bunnyというクレジットである。おそらくドラマーの陸が作ってきた音源を基に、バンドで合わせた上で、メロディーを変えたりしているのではなかろうか。このバンドがいかに“バンドアンサンブル”と“メロディー”を大切にしているかがわかる。
それがしっかり楽曲に表れており、少し湿度がありながらも力強さを感じるストレートなメロディーと、ミドルテンポの楽曲もダイナミックなストーリー性を見せるバンドアンサンブルが、Too Leap Bunnyの最大の魅力になっている。この最大の魅力が十分に発揮されていると思うのが、2024年11月にデジタルリリースされた最新曲「スーツアクター」である。本曲はディスコ調のドラムが印象に残るミディアム・アップチューン。ドラムで小気味いい軽快さをキープしながら、途中でドラムのリズムパターンが変わったり、2番の歌い出しの譜割りでアイデアを自然に実現させたりと、このバンドのスキルが伺える1曲になっている。各楽器のディテールのアレンジ、ブレイクのタイミングなど、お互いの音を聴き、メロディーを活かすようにそれぞれが演奏しているのが、バンドアンサンブルからわかるところもいい。
アイデアをスキルで、未来の可能性に変えるバンドになりそうだ。