2/23『メメフェス2025』のMEMEggs!枠に出演したThe Dilongに密着

2/23『メメフェス2025』のMEMEggs!枠に出演したThe Dilongに密着

2025/03/07

2月23日にロックバンド・memetoourが主催する新宿5会場サーキットフェス「MEMETOOUR THE WORLD FESTIVAL2025」通称”メメフェス”が開催された。

開催も7度目となり、ライブハウスシーンで活躍するアーティストにとって目標ともなっているこのイベント。今年もEggsとコラボし「MEMEggs!」枠として、出演者を公募。多くの応募者の中から、今回は関西を拠点とする”Jurassic Punk Band”・The Dilongが出演した。

本稿ではThe Dilongのライブレポートとボーカル雄人へのミニインタビューをお届けする。

Jurassic Punk、新宿にて発掘。

11時半という早い時間にも関わらず、LOFT barに集まった多くの観客から手拍子が鳴り響く中、まずおかもち(Gt.Cho)、悠里(Ba.Cho)、澤優希(Sup.Dr)が登場。おかもちと悠里は気合に満ち溢れた表情をしていて、澤は早くも楽しくて仕方なさそうな笑顔だった。そして少し遅れて出てきた雄人(Vo)は見るからに衝動が抑えきれていない体の震え方をしており、登場の時点でパンクの機運を高めた後、一発大きな音を鳴らして「俺たちが!The Dilong!メメフェス始めようかー!」と雄人が叫んで『電撃アウト』からスタート。その勢いよく鳴らされるパンクの衝撃音に前方はもちろん、後方も次第に顔が綻び、曲中にある<オイ!オイ!オイ!>の掛け声も1度目より2度目のほうが断然声が増える。メメフェスのトッパーとして、最高な目覚めの一撃を食らわした。

続けて「俺たちから愛を込めて」という雄人の一言から『HALO』を繋げる。勢いはそのままだが、この曲には人の全てを受け止めるような温かみもある。激しくも雄人が1つ1つの言葉を大事に歌っていることが分かるし、おかもちと悠里のコーラスにも万感の思いが溢れていて、こちらもつい目頭が熱くなるエモーショナルな空気が流れた。ただ簡単に浸らせない!続く『恐類腺ノック』『僕が隕石で君が地球』の流れは、良い意味で乾いた、ただただゴツゴツとした高速ビートとシャウトが会場を埋め尽くす。雄人は途中ステージを降りてフロアを歩き回ったりもして、それを見たmemetoourのサンライズ太陽は爆笑していた。

周りから「最高だ!」という声と拍手が上がる中、MCで投票した人、memetoour、見てくれている人に感謝を伝える。そして「俺たちからメメフェスが始まったと思うと、本当に夢のようです!最後までよろしくお願いします!」と伝えて『絶滅前夜』から後半戦がスタート。変わらずただひたすらに言葉と音に全てを詰め込んで、終盤の「抱きしめて!メメフェスー!」では、ステージとフロアを指差す雄人。そこから澤のパワフルなビートと雄人のハーモニカのイントロが印象的な『野良犬』へ。いつの間にか上裸の雄人。サビではメンバーはワンワン吠えまくっていて、うん、これは犬が聴いてもテンション上がって飛び跳ねる。そして曲の最後には雄人がフロアに「全員来て。メメフェスが全員来て」と呼びかけ、フロアに降りると、聴いていたイケおじ5人ほどに「分かってるな?俺をブン回せー!」と伝え、高速ビートに乗せて、その5人の上でピザ生地のごとく回される雄人を見て、会場は大盛り上がりとなった。

ラストは「来年はオーディションではなくて、ちゃんとmemetoourに呼ばれますように」と決意を込めて『一番星』を演奏。本当に星まで手が届くんじゃないかというくらい拳を上げさせる力を持つその曲は、メメフェス出演と今日見てくれた人との再会を必ず叶えるという強い意志を感じた。そして「俺たちが、The Dilong!!!」と叫び、強烈な輝きを刻み込んでライブは終了した。

彼らが掲げるJurassic Punkという言葉に相応しい、人類を飛び越えて哺乳類も歓喜しそうな音のエネルギー。しかしただ叫び散らすだけでなく、胸を熱くする歌詞、おかもちのギターは非常に雄弁で喜怒哀楽が伝わってくる。悠里の感情的なプレイも惹きつける。現場を大切にするメメフェスだからこそ発掘されたロックバンドにこれからも注目したい。

setlist

  1. 01. 電撃アウト
  2. 02. HALO
  3. 03. 恐類腺ノック
  4. 04. 僕が隕石で君が地球
  5. 05. 絶滅前夜
  6. 06. 野良犬
  7. 07. 一番星

出演直後のThe Dilongにインタビュー

遊津場(以下、津):ライブどうでしたか?

雄人:メメフェスが目標の1つのステージで、今回はオーディションではあったけど出演できたのは誇りに思います。すごい楽しかったです!

津:memetoourの印象は?

雄人:うちのメンバーもmemetouourのことがずっと好きで。2〜3年前に難波Meleというライブハウスで対バンしたことがあったんですけど、そのことも覚えてくださっていて嬉しかったです。大好きです。

津:選ばれた時の気持ちは?

雄人:バンドのグループLINEがあるんですけど、その結果が来た後でも、僕だけ次の日に理解しました。出演することを。

津:それは嬉しすぎて、1回意識が飛んだということですか?

雄人:最初「あ、審査通ったんだ」と思って、翌朝改めて見て「えっ⁉︎」って笑

津:理解するのに一晩かかったんですね笑
  普段はどんな活動をされていますか?

雄人:大阪や京都を中心にライブハウスで今日みたいなパンクロックをやってます。

津:普段どんなバンドと対バンすることが多いですか?

雄人:ここで生きてるずとか、青春パンク系が多いですね。

津:The DilongやJurassic Punkというところから恐竜を思わせるところがありますが、これは何か由来がありますか?

雄人:元々恐竜が好きで、Dilongも恐竜の名前です。そしてDilongには「常識を超える」という意味もあって、そういうパンクロックをしたいというところからきてます。

津:それでは最後に今後の目標や告知、メッセージがあれば!

雄人:目標は来年memetoourに呼んでもらうことです!
   そして最近1stEP「HALO」をリリースして、今ツアー中です。
   3月14日に大阪の心斎橋BRONZEでツアーファイナルがあります!
   もちろんその後もライブはどんどんしていくので見てほしいです!

文・遊津場(X:@sakidori_yutuba
撮影:春井萌花(X:@haru_9993、Instagram:@haru__u.o3

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この記事のアーティスト

The Dilong

We are Jurassic Punk Band “The Dilong”

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この記事を書いた人

遊津場(先取り邦ロック紹介ライター)

神戸在住の音楽キュレーターでライターなど。 2019年よりEggs公式キュレーター。 沢山の記事を読んでみてください! あとイベントもめっちゃしてます。

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