『#楽園収穫祭 〜桃ノ歌ゲDAY1:東京』下北沢MOSAiC公演に密着

『#楽園収穫祭 〜桃ノ歌ゲDAY1:東京』下北沢MOSAiC公演に密着

2025/04/02

今勢いのあるガールズロックバンドの祭典『#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ』が、桃の節句である3月3日に下北沢MOSAiCで、4日に新栄 RAD SEVENで行われた。昨年下北沢MOSAiCで初開催され好評を博した本イベント。会場を東名に拡大した今回は要注目の8組がしのぎを削った。本稿では、おとCARAMEL CANDiD)、愛好嘩(ノイジーラバーズ)とにもかくにもリリカルマリンブルーデージーが出演した下北沢MOSAiC公演の模様をレポートする。

東京発!トッパーのおと(CARAMEL CANDiD)がフロアのボルテージを一気にあげた!

オープニングアクトは、CARAMEL CANDiDのギター・ボーカル、おと。SEが流れると、元気よくステージに登場。彼女が届けるのは、2000年代生まれによる反戦歌プロジェクト「from00」の楽曲だ。「戦争を経験してない私たちだからこそ書ける曲がある」と力強い言葉を述べる、おと。ドライブ感溢れるロックチューン「我々贅沢品」では、フロアのボルテージが急上昇。ハンドマイクでステージを駆け回るおとは、内に秘めた葛藤を解き放つかのように歌う。ラッパーのSiglinenをゲストボーカルに迎えた「k0t0nakare」では、2人の意気の合った掛け合いが光るラップチューンで、フロアを大いに盛り上げた。

setlist

  1. 01. 我々贅沢品
  2. 02. k0t0nakare

東京を拠点に活動する愛好嘩(ノイジーラバーズ)。桃の花を観客に渡す粋な演出も

高校の軽音楽部で結成された東京発4ピースガールズバンド、愛好嘩(ノイジーラバーズ)。高校1年生当時に音楽コンテストで優勝するなどした注目の実力派バンドだ。のっけからアッパーな楽曲を立て続けに演奏すると、勢いづいたフロアからハンズアップが湧き上がる。ステージ終盤に「自己紹介(がないよ)!」と観客からツッコまれると、高校2年生とは思えぬ達者なトークでオーディエンスの笑いを誘う。「今日は収穫祭ということで(あるものを)収穫してきたんです。ペンライトみたいにお持ちいただける方いますかね?」と桃の花の咲いた小枝を観客に渡し、フロアとのコミュニケーションを楽しむ4人。そして「皆さんまた会いましょう」という言葉の後に「またね」を披露。勢いよく駆け抜けるサウンドをエネルギッシュに届け、会場にたくさんの笑顔を咲かせた。

setlist

  1. 01. 忘れないように
  2. 02. Wish
  3. 03. 東京
  4. 04. またね

岩手から登場!とにもかくにも。“ラーメン”でコール&レスポンス! 

岩手県在住の3ピースガールズバンド、とにもかくにも。ステージに登場するとドラムを囲んで円陣を組み、気合いを注入。「とにもかくにも始めまーす!」と元気よく挨拶し、快活なリズムでオーディエンスの手拍子を引き出す。今日が(岩手)県外初ライブです。私たち東京に来たらやりたいことがあって」と観客にコール&レスポンスを提案すると、「下北沢〜!」「イェ〜イ!」と和やかな声が響き渡る。さらに「皆さんと“ラーメン”コールがしたい」と言って始まった「ラーメンの唄」では、フロアから“ラーメン”コールが。愛嬌たっぷりのキャラクターでオーディエンスとの一体感を作り上げ、初の東京ライブとは思えぬハートフルな空気を作り上げた。

setlist

  1. 01. ちょっぷ
  2. 02. 永遠の恋人
  3. 03. ともだちの唄
  4. 04. ラーメンの唄
  5. 05. ぱたぱた足音
  6. 06. 少年少女

仙台出身の注目バンド、リリカル。曲の幅の広さを魅せた! 

結成1年の宮城県仙台市在住の3ピースバンド、リリカル。ステージに登場すると、そろって深々と一礼をする3人。「仙台からリリカル始めま〜す!」とチャーミングに挨拶をし、お祭りにふさわしい軽快なナンバー「パーティー」を披露。珈香(Vo./Gt.)が「高校に大好きな友だちがいて、去年(の卒業で)別れるのがつらいと思って作った曲」と曲紹介をし、タイトなリズムを刻む「グッバイマイフレンド」を披露。「音楽に別れなんてない。あなたに寄り添えるようなバンドでありますように」というMCの後に軽快なアップチューン「音の鳴るほうへ」を演奏。東京でのライブが初という彼女たちは、緊張感を滲み出しつつもバイタリティあふれるパフォーマンスでオーディエンスを沸かせた。

setlist

  1. 01. パーティー
  2. 02. 狂愛
  3. 03. グッバイマイフレンド
  4. 04. 音の鳴るほうへ
  5. 05. ぼくらのうた

Eggsでランキング常連!長崎発のマリンブルーデージーが作り出した一体感 

トリは長崎県佐世保市在住の高校生3ピースバンド、マリンブルーデージー。昨年に続き2回目の出場となる彼女らは、学校のチャイムやガラスの割れる音を織り交ぜたインストゥルメンタル「Diary」をSEに登場。「私は学校に行けなかった時からずっと曲を書きためてきました。あなたの想いが少しでも報われますように」という海音(Vo./Gt.)のMCの後に「青春」を披露。Bメロで放たれた海音の「やめて!」の感情の爆発にフロアが静まり返る。哀愁漂う「言霊」ではクリアなハイトーンボイスでオーディエンスを引き込み、ベースリフとギターが絡み合う「JKブランド」ではハンズクラップを誘う。さらに「らったった」でタオルを振り回す観客のテンションは最高潮に。アンコールは海音が15歳の時に作ったという「藍にしずく」。「後悔のない日にしたかったので、(皆さんの)すごく楽しそうな顔が見れて本当に良かった」とオーディエンスに率直な気持ちを述べたマリンブルーデージーは、等身大の無垢な笑顔を残し『#楽園収穫祭』の幕を閉じた。

setlist

  1. 01. 青春
  2. 02. 死にたがった
  3. 03. ずっっっと!
  4. 04. 言霊
  5. 05. JKブランド
  6. 06. らったった
  7. 07. See'n'You
  8. En. 藍にしずく

地方で活動するアーティストにもスポットを当て、新たなチャンスをサプライする『#楽園収穫祭』。より多くの人にポテンシャルある若者の音楽を届けるきっかけとなり、音楽シーンをさらに盛り上げるイベントになっていくだろう。この日出演したアーティストたちのさらなる飛躍を応援したい。 

写真・マチダナオ/文・橋本恵理子

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